ホスピタリティを理解する 

サービスって、相手によって随分求める程度が違いますね。
求める程度と言うよりは、好む程度と言う方が適切かも知れません。


普段良く使うガソリンスタンド。
入店時の誘導・窓ふき・灰皿清掃・ゴミ捨て・エンジンルーム点検・タイヤ点検・
ワイパーブレード点検・ランプ類点検・出店時の誘導などがありますが、
ガソリンスタンドで日常行なわれている、何気ないこうした従業員の行動は
すべてサービスです。


しかし、逆に、過剰サービスがわずらわしかったり、目的は給油だから、セルフ
ガソリンスタンドの利点というものもある程度見えてくるのでしょう。


最近は、サービスがもっと深くなって、
ホスピタリティ【hospitality】:心のこもったもてなし が、言われるようになりました。


相手に尽くすという意味ではサービスも同じですが、より“個人を捉えた”応対、
あるいは歓待というものです。
平たく言うと、「いかに個人を知るか」「相手の立場に立った」というところでしょうか。


私は、おしゃべりが苦手なので、散髪に行ってもオーダーの時と、聞かれたことに
答えるか、くらいで自分から話しかけたりすることはほとんどありません。
キビキビと丁寧に、予定通りか、それ以上に仕上げてくれるのが一番いいわけですが、
適度にアプローチされるのは有難かったりします。


自分をよく理解してくれるという点で、行きつけ・なじみを持ち
手の届く(細かいところまで配慮がなされる)、気持ちの良い、『はからい』に満足して
お気に入りになるものではないでしょうか。


サービス、ホスピタリティを論じるならば、本当の満足を与えることのためには、
ここが理解されていることが大切です。
Oneway hospitality ― 一方的な、通じない片思いに陥らないこと。


『はからい』とは、判断です。
そして、その判断の上に立つ、扱いのことです。


クオリティー(品質)と、精度(正確さ・精密さ)と、態度(笑顔や礼儀や動作・話し方)、
どれも欠くことのできない要素ですが、
この、『はからい』を加えられるのが、相通じる応待(おうたい)というものです。


より心を込めて・・・。