盲目剣谺返し(もうもくけんこだまがえし) 〜僅かな望みにかける〜

自分にハンディがあり、勝ち目がないと思われる相手・場に望む時、
圧倒的に状況が不利でも、強い心の思いを果たしたい時、


己が負け(死)を覚悟し、相手が勝ち(生)に執着があるなら・・・勝てる。


「ともに死するをもって、心となす。勝ちはその中にあり。必死すなわち生くるなり。」


ともに死するをもって(お互いが相打ちとなることを)

心となす。(覚悟して事(勝負)にあたる。)

勝ちはそのなかにあり。(そうすれば勝機は見えてくる。)

必死すなわち生くるなり。(すなわち決死(の覚悟)が勝利(生きる)することとなる)


相手が勝つことに執着する時、心に油断が生じる。
自分が“負ける覚悟で全力を尽くす”ならば、その勝負に集中することができる。


ビジネスなら、誰に、何に、集中するべきなのか。
競合先ではない。
お客さまに集中するべきです。
勝つか、負けるかではない。
お客さまを思う強い気持ちに、集中するべきです。


どんなに不利だと思える状況の中にも、可能性は潜んでいる。


「不利なこと、困難なことを予想して、“迷わない”」
それを受けとめる心構えが、覚悟です。
“状況に心迷わず全力を尽くす”ことが、勝利につながる。


谺(こだま)とは、声や音が山や谷などに反響すること。
盲目という暗闇に心を澄ませば、僅かな声や音が聞こえる。
(望みがないと思えても、その場に集中すれば、言葉や気持ちを感じることができる。
知ろうとして察することができる。)


それを掴んだ時、自分が受けたことを響き返す時、
谺が返るように響き合うことができるのではないでしょうか。
僅かな望みを達する方法です。