「おんにこにこ はらたつまいぞや そわか」

時は明治、横浜の名高い禅僧のはなし。
なにゆえ高齢であり、赤痢(急性の消化器系の病)にかかって、もう息が絶えだえ
枕元には看護婦が3人もつくような重態に在るところへ、
見舞いに駆けつけたお弟子さん・・・


「禅師、どうされました」
「いや、赤痢さまさまじゃ」
蚊の鳴くような声で言われるので、何のことかと・・お弟子さんは深刻なのです。
「それは何のことですか」
「いやもう赤痢のおかげで、生まれて初めてこんな美人に世話されて・・・」


“心配するな”ということなのでしょうが、
死にかけていながら、そういう冗談を言っている、まあ洒落た人。
この人に、何か一つよい言葉をお授けくださいと申し出た時、書いた言葉が
本日のタイトル。


「おんにこにこ はらたつまいぞや そわか」
『にこにこです。腹は立てないでおきましょう。そうだよ、そうですね。』という意味です。


細木和子さんがTVで、「おんにこにこ 笑顔でそわか」とご紹介されたようですね。
私たちにとって「怒」というものが、いかに身体と精神を害するか・・・
「腹を立てない」ということは、「にこにこ笑顔」とまた別に、大切なことです。
その上で、“快感楽易(かいかんらくい)”を失わないようにしましょう。
心地よく、楽しく、やすらかな、いつも笑みを含んだ楽しさや愉快・快感のことです。


できるだけ、腹は立てないでおこう。
くよくよせず、いつも笑みを含んでいよう。
そんな気持ちを持っていよう。
そわか。(そうだよ、そうですね、笑)