根が真面目なだけに。

「その場に合わせて、うまく始末をつける」ことができる。
と言うと、“やり手”だなぁなんて思いますね。


これを、「小才」と言うのですが、少し小才が利くと
それで好い気になって何にでも、それを持ち出す人がいます。
そういう人を「策士」と言います。


事をうまく運ぶための手段や方法も、一転して「はかりごと(たくらみ)」になって、
「大才」(優れた才能や器量)にはなりません。
それは、テクニック(技術、技巧、技法)ですね。


策士(さくし)策に溺(おぼ)れる
策士は、策略に頼り過ぎてかえって失敗するということになってしまうわけです。


一方、正直だったり、純粋だったり、謙虚だったり、義理堅かったり・・・
場合によっては、あいつは少しバカだといわれる人が、賢いなどと言われる人間の
企てに及ばない人物になるものです。
どちらかと言うと、少々頭が悪くったって、小才も利かないような人間だってです。


むしろそういう人の方が、
知識を高め、品性を磨き、自己の人格形成に努める努力をして、
“大物(優れた人)”というような人になることが多いのです。
根が真面目なだけに。


■おまけ■
「その場に応じた、機敏な心の働かせ方する」こと。
一見、「小才」とよく似ていますが、こちらは「機転」。

どちらも、自分や周りを助けることがある能力ですが、
計画的なものが「小才」。
臨機応変、とんちなど“気の利いた”ものが「機転」です。