改めて、

純白・・・
真っ白な・・・
何ですか?


私が思い浮かべるのは、花嫁さんの衣装です。


平安朝以来、花嫁衣裳に純白が貴ばれるようになりました。
清浄無垢な純潔の色として、いずれの家風にも染まる用意のために、
白が婚礼衣裳の色とされるようになったようです。


この、「清浄無垢な純潔の色」、
「いずれの家風にも染まる用意のために」というところが大切です。


私たちの日常には、改めるという機会がたくさんありますね。
まっさら(新=さら)な気持ちで・・・などと、よく使います。
「さら」というのは、まだ一度も使っていない、新しいという意味ですよ。
これを、端的に色で例えると、やっぱり「白」が一番分かりやすいように思います。


また、どんな色にも純粋に染まる色でもありますね。


さて、自分のこれまでのキャリア、どれくらい大事ですか?
そのキャリアはそれまでの環境の中で、活きていたかも知れません。
しかし、何か事を改める時には、自分を「白」く、
また、新天地(新しい世界。新しい活躍の場所)においては、
「そこに染まる用意」として、純白な自分で臨むことが大切です。


そして、そこで役立てるものが、引き出しです。
経験は、引き出しにしまいましょう。
必要な時に、活きる経験があれば開けてみればよいのです。


決して、キャリアを誇ってはいけません。
プライドは、自分自身に向けるべきものですからね。
他人に聞かれて初めて話す、くらいで丁度よいのです。


例えば、結婚して過去の異性関係を自慢げに話しても
“これから”というふたりの間に与えるものは無いでしょうね・・・。
あなたの色に染まりたい、ふたりの色に染めましょう、
お互いの色を重ねましょう・・・


双方が、真っ白な気持ちになることが、一番です。
私が結婚する際、友人が餞(はなむけ)にこんな言葉を贈ってくれました。
「結婚とは、向き合うことではなく、ふたりが同じ方向をむくことです」と。
これは結婚に限らず、ほとんどがうまくいく方法だと思っています。


という訳で、花嫁さんの衣装にかさねて、真っ白な気持ちは大事だと
伝えたいわけです。