柔よく剛を制す

歯滅びて、舌存す。

歯は折れても舌は折れぬ。
たとえ硬い歯はすべて抜けてしまっても、柔らかな舌は残る。
こうしたことは身のまわりにいくつもある。
頑強な者より、柔軟な者が最後に残るのである。 ...(『菜根譚』)


最近、このような状況を感じる42歳のパワーハウス只松です。


しかしながら、そう容易なことではないのかも知れない。
思いつめると腹をくくりたくなる・・・
強大な力を誇った西楚の覇王項羽は、四面楚歌の中、最後には
自らの首を刎ねて果てることを選ばざるをえなかった。


力任せに物事を追求しても、解決の道は探ることはできない。
譲れるところは譲って争わない柔軟な姿勢こそが、
進退を適切に決することを可能とし、余裕をもって解決の道を
探ることができる。


柔よく剛を制す


ただし、寛大であれ、寛容であれといっても、それはあくまでも他人に
対してであって、自分に対しては、むしろきびしく律しなければならない。
柔軟であれ、柔軟であれといっても、芯は貫かれていなければならないと思う。


会社経営というものにも、粘っこさが肝要。
下り坂に向かう兆しは、最盛期にあらわれ、
新しいものの胎動は衰退の極みに生じる。
順調なときにはいっそう気持ちをひき締めて異変に備え、難関にさしかかった
ときにはひたすら耐え忍んで初志を貫徹しなければならない。


「他人の過ちには寛容であれ。
しかし、自分の過ちにはきびしくなければならない。
自分の苦しみには歯をくいしばれ。しかし、他人の苦しみを見すごしてはならない」
器量というものは、ギリギリの状況でどんな選択、どんな対応をしたかで決まる。