2009-02-19 知か情か 安岡正篤「一日一言」より 人間には、頭と胸と腹がある。よく昔の人は、「あれは腹ができておる」と言った。ところが若い人はよく「胸が熱くなる」とか「胸が痛くなる」と言う。 ところが、現代に近づくほど、あまり腹とか胸とか言わなくなって、頭、あたまと言うようになった。 これは時代の変遷をよく表している。頭(=知)と胸・腹(=情意)のどちらが人間の本質であるか? どちらが根幹で、どちらが枝葉であるかといえば、これは言うまでもなく情意が根幹・本質である。