一念の咲かす花

小さなことを、どれくらいならコツコツと続けられますか?
もしかしたら、何の成果も得られないかも知れないとしても、
続けることが出来るでしょうか?


研究職の方なら経験があるかも知れませんが、顕微鏡標本を何枚くらい検鏡して
探すものがなければ、私たちは諦めてしまうでしょう?
5,000? 6,000?


野口英世は、1万枚用意した標本を助手と二人で片っ端から検査した。
しかし、目指す病原体は見つからず、助手は「無駄に終わった」と言った。
野口英世は、助手が検査したものを持ち帰り、夜を徹して検鏡し、ついに・・・
9,995枚目に病原体を見出したのです。


彼の、最後まで1枚も揺るがすことない“一念一行”(熱意と一つの事に励むこと)の
凄さを物語るエピソードです。
一念を持ち、それを実現すべく、ひたすらに行い続ける。
大きなことでなくても、その持続は、確かな花を咲かす。


花を見て花をめでる。
ごく当たり前の事ですが、その花には、枝があり、葉があり、
地面の下の根が作っています。
華やかなものに目を奪われやすい私たちは、
その根の大切さを知らなければなりませんね。


このような成果をあげることでなくても、一途に行なうこと、愛すること、信じること
願うこと、ものを作ることなどは、誰と比べることなく、胸に花を咲かせます。