ピカピカの鏡

そのまま受け止める、ということは意外に難しいものです。
五官が感じたことを認知すれば、それを言葉にしたり、思考したり、判断するのは
ごく当たり前で、自然なことだと誰でも思いますよね。


何かを見聞きして、それなりの反応をするのは全く自然なことですが
それを、記憶し判断することで増幅や退縮させたりしないこと
これが、「そのまま受け止める」ということだと道教は教えます。


少し難しいので、平たく例えると
あることを誰から聞くかで話が異なることは、大いにあることですが
見たこと、聞いたことに感情を足してものごとを判断するから「そのまま」を
増幅させたり、退縮させたりしてしまうのです。


「そのまま」は、泣いたり怒ったりしてはいけないということではなく、
それはそれとして、起こっていることを鏡のように観ることです。
思考や判断という残像で鏡を曇らせない、ということです。


これが、意外にできないのですよね・・・。
その状態のとおりで変化のないことが、「そのまま」。
憶測をしないだけでも少し近づくことができるかも知れません。